2006年07月30日

鳥居 & 蒟蒻懐石、銀山

 昨日、神戸から市川沿いの播但自動車道を北上して、生野銀山へ。

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 1200年の歴史を持つ銀山、観光用の坑道と、露天掘りの跡が
公開されています。アンダーグラウンドの世界を1時間。

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 坑内には滝があります。涼しい限り…

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 生野から、更に播但自動車道で終点の和田山まで。そこに日本で唯一と
言われている蒟蒻懐石の専門店「一粒」があります。

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 蒟蒻尽くしです。懐石料理の脇役ではなくて蒟蒻が主役です。

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 久し振りに、プライベート・サイト itsumi.netを更新して、そこに
掲載しました。詳しくは、
http://itsumi.net/

《授業より》

 授業で空間デザインを扱った先生の話の中で「鳥居」が出てきました。
鳥居って、何で鳥居? 神社の参道の入り口にある鳥居ですが、考えた
ことがありません。京都の伏見稲荷へ行くと、参道が鳥居だらけ…

 吉野ヶ里遺跡からも村の入り口に鳥居の原型らしきものが発掘されて、
その鳥居には鳥が乗っていて「豊作を祈る鳥」という解説もあります。

「仮説ですが…」という前置きがありましたが、先生は、本来は鳥居では
鳥を飼っていて、鳥が居たから「鳥居」とのこと。では何故鳥を飼って
いたかと言うと、吉野ヶ里遺跡は、以前は海沿いの集落で、我が家の近く
にある海神社も、海の近く、漁港の中心とも言える場所に神社があって
大きな鳥居は、神社の中ではなくて、海岸にそびえています。

 舟で漁業に出て、沖合い遠くまで行った時に、場合によっては潮に
流されて、或いは悪天候で海上で迷ってしまうことがあります。その時に
鳥居で飼っていた鳥を舟に積んで、一羽ずつ舟から放すそうです。
そうすると、鳥の帰巣本能で、飼われていた鳥居に向かって飛び立つので
それを目印にして港に向かったのではないかと。

 聖なる意味が鳥居にあったのではなく、実用的な意味が発端で、
そのことが転じて今の鳥居になったのではないかと言うことです。

 いろいろなことの意味を考える時に、何かに捉われるのではなくて、
いろいろなベクトルから探ることの大切さを学びました。
posted by student at 21:27| 日記

2006年07月27日

夏の雲

 7月下旬、まだ梅雨明けしていません。日本海に停滞している梅雨前線
が明日南下して、今年の梅雨最後の雨になるかもしれません。

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 今日は、真夏の日差が照りつけた一日でした。湿気も高いので暑かった
です。共通講義棟の前から附属図書館方面の写真です。真夏の服装…

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共通講義棟の建物の「白さ」と空の「青さ」と「深い緑」。コントラストの
高い写真になりました。

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 附属図書館の北側に浮かんだ入道雲。神戸の北部から大阪辺りは
夕立かもしれません。でも加東・社の嬉野の台地は灼熱の太陽が照り
つけ、数日前から鳴き始めたセミの声が、より暑く苦しく感じます。

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 神戸への帰路、キャンパスで見た入道雲が成長したのでしょうか?
方角は六甲山の上?

《今日の授業より》

 「悩ます授業」
 今日の授業で、悩ます授業と言う言葉が出てきました。前期の最初の
授業で「悪問題・良問題」という言葉を聞いたのを思い出しました。
(4月12日のブログで取り上げています。)授業初日の頃は、例年より
遅咲きの桜が満開になった頃、寒くて毎日のように雨が降って、寒かった
です。約4ヶ月が過ぎて、季節が梅雨明けの頃になり、外に立っているだけ
で汗が流れ、木々の緑も濃くなって…。

 「わかりやすい授業」を目指して入学したのですが、今は授業における
「産みの苦しみ」を考えるようになりました。

 『学ぶって?』と考えた時に、この4ヶ月で「読み書き」の大切さを
感じました。人の心や、自然の美しさ、文章に表された思い、音楽に
込められた心情、ロジカルな思考を自分のものとして取り込む能力。
そして、自分の思いや考えや思考やイメージを情的に、或いは理性的に、
伝える力。

 5月9日のブログで取り上げた『夢』、カリキュラムを取り扱った
授業の最後で、総括として先生が夢の話をされました。

 …教育って、やっぱり夢かなあ〜と、改めて感じました。
posted by student at 21:01| 日記

2006年07月24日

「私」とは…

《今日の授業より》

 他者の心を理解すること。他者の言葉や行動から、他者の心の中の
状態を考えて、これからの他者の行動や言葉を予想するという素朴な
心理学が他者理解の発端なのかもしれません。

 mind-mindedness、心を気遣うということを通して、場を読むスキルを
身につけ、そのことが社会性へとつながるのかもしれません。

 今日は図書館で2冊の本を借りました。
 
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posted by student at 19:51| 日記

2006年07月22日

ひまわり畑 南光町(佐用町)

 兵庫県内の、四季折々の光景を追いかけるのが好きで、6月の菖蒲に
続いて7月はヒマワリ、佐用町のひまわり畑に出掛けてきました。

 7月下旬から8月上旬が例年の見頃だったのですが、今年はメインの
ひまわり畑の満開が1週間前の7月15日頃だったようです。

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 昨日まで数日雨続き。今朝も曇天でしたが、南光町の到着する頃には
雲の合間に青空が見え始めました。

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 数十万本のひまわり。今日は2時間半ほど歩き回りました。でも端から
端までは行けませんでした。

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 ひまわり畑を歩き回っていると、いろいろな花の中から、気になる花が
現われます。そしてレンズを向けてしまいます。

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 朝早かったので、ひまわり畑を彷徨っていると、辺りに人影が見えず、
見渡すと、空と雲と山影と、そしてひまわり・ひまわり・ひまわり…

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 遠くから、時々ホトトギスの鳴き声が聞こえてきます。なんだか
日常生活からかけ離れた別世界に迷い込んだような気分です。

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 南光町のひまわり畑は、千種川の上流の山間に広がっています。
空気も神戸とは違って、自然の香りが漂ってきます。

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 どこまでも続くひまわり畑、もう10分ぐらい人影を見ていません。

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 空の晴れ間も増えて、時折日の光がひまわり畑に差し込みます。
光を受けると、ひまわりも輝きます。

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 だんだん暑くなってきました。日焼け止めクリームをタップリ塗って
首にはタオルを巻いて、完全防備です。

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 最後の1時間ほどは、暑さとの戦いでした。今日は2台のデジカメで
204枚撮影しました。

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 天気が良くなかったので、色がイマイチ。満開を過ぎている花が
多かったのも残念でした。来年は7月中旬から満開の時期をしっかり
チェックして、ベストコンディションの時期に訪れるようにしたいと
思っています。
posted by student at 21:01| 日記

2006年07月19日

閑話 〜ひまわりの丘公園〜

 今朝は、物凄い雨音で目が覚めました。兵庫県は、阪神地区(神戸市
はココ)以外は大雨洪水警報が出ていました。普段は、少々の雨でも
我が家の車庫までかさをさすことはないのですが、さすがに今日は
玄関から車庫までの数メートルに傘をさしました。側溝は、物凄い
勢いで水が流れていました。

 視界が悪いので、ワイパーを最速にして車巾灯もつけて出発。
国道175号線で神出町の老の口の交差点を過ぎて、ひまわり畑を
横目で見ながら走っていると、ちょっと渋滞気味。三木市との境の
手前、新しく出来たコンビニの前附近で道路が冠水していました。
大きなトラックが走ると、冠水した一帯が波立って、軽自動車で
入っていくのはちょっと勇気が必要でした。でもタイヤの浸水状態を
見ると2〜30cm程度の水深なので、ゆっくり冠水部を走行。
対向車や前後の車の走行でかなり波立つので、軽だとちょっと
不安定感がありました。

 結局警報が出ているので授業は休講。今日は夕方までリポートの
作成に徹していました。

 帰り道、小野のひまわりの丘公園を横目で見ると結構開花して
います。急遽農道に入り込んでひまわり畑まで。

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 ひまわり畑の中は、かなりぬかるんでいました。でも雨があがって
数時間以上経過していたので、注意深く畑の奥まで…

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 今咲いているのは、ミニひまわりに近い小ぶりの花でした。

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 日の光に照らされると花が輝くのですが、今日は写真が撮れた
だけでもラッキーだと思って、どんよりした曇り空を背景に何枚か
写真を撮りました。

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 南光町のひまわり畑、今週末か、来週末には万難を排して行きたいと
思っています。多少雨が降っていても…
http://itsumi.net/photo/himawari.html
ちょっと古いですが4年前の写真です。毎年撮影には行っているのですが、
ホームページのまとめているのは4年前まで遡らないと駄目でした。


http://www.town.sayo.lg.jp/
佐用町のホームページを見るとメイン会場は満開のようです。



posted by student at 20:18| 日記

2006年07月17日

教育環境

 湿気の多い梅雨空が続いています。除湿機とエアコンのドライ機能が
活躍していますが、何となく臭いがこもったような感じがして、消臭剤を
新しく買い替えました。

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 「教育環境」という言葉はいろいろな意味で使われる言葉であり、似た
ような言葉の「環境教育」となると、また違った意味の言葉になってしま
います。

 教育現場の照明環境、これは保健衛生面での規定があり、音響環境は、
どちらかと言えば教室外からの防音(遮音)であり、大教室では教室内の
マイクの音響効果を指し示す場合が多いように感じます。

 ただ、教育環境が良いという場合に、照明環境の観点では教室の照度が
十分に確保されているということであり、勉強がしやすい照度であるとか、
間接照明が工夫されていたり色温度が最適というようなことではないよう
です。同じように音響環境の観点では、教室外からの騒音がシャッタアウト
されて、教師の声がしっかり教室内に届くということであり、勉強したく
なるような環境音楽(BGM)や環境効果音がさりげなく聞こえたり、
耳障りの良い残響効果があるということではないです。

 以前、実習室に香りが漂う消臭剤を置いたことがありました。生徒は
怪訝な様子でした。香りの演出ということが、まだまだ一般的では
ないような気がします。

 一般の家庭では、照明器具を新しく選ぶ時に光の演出が出来るものが
多くなっています。小さなCDプレーヤやミニコンポも多くなって
BGMでさりげなく音楽を流すことも出来ますし、消臭剤で香りの演出を
することも珍しくないことだと思います。住まいに関する住環境に関しては
気を配るようになってきていますが、教育現場では、なかなか…

 教室における勉強がしたくなるような照明環境、音響環境、香り環境の
研究って、そんなに多くないようです。でも、いろいろ工夫されている
教員の方々も多いことと思います。
posted by student at 18:47| 日記

2006年07月12日

ひまわり

一昨日、今年始めてのヒマワリを見ました。
大学の授業が終わって、在籍校への通り道です。

思わず車を停めて、デジカメでパチリ!

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 場所は、県道85号線・神戸社線のつくはら湖の東で
八間蔵という美味しいうどん屋さんの西、志染川沿いの
山田小学校の近くです。田んぼの中にぽつんと咲いてい
ました。

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 神戸の景色の中でも、この辺りは結構好きな景色です。
市内と思えないような長閑な光景が広がっています。
近くには、日本最古の民家といわれる箱木千年家があります。
呑吐ダムの辺りはサイクリングコースになっていますし、
箕谷から神戸の市街地・三宮はトンネルを越えたらすぐ。
便利な神戸北町もすぐで、なんか良いなあ〜と思う
ロケーションです。

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《今週の授業より》

 三項関係、共同注視。相手の視線に自分も重ねるという行為。
写真を見ていると、時々自分も同じようなアングルで写真を撮った
記憶が蘇ったり、或いは、同じ場所で、違うアングルの写真を撮った
ことがあるが、そのアングルでの撮影は気が付かなかったなあ〜
というような体験があります。

 一緒に見るという"体験の共有”のようなことは、情報そのものを
伝えるというより、情報のインデックスを伝えるようなもの。俳句にも
同じような意味合いがあるような気がします。

 対象を通して共有するという行為は、芸術だけではなくて、科学技術
の世界にもありますし、マニアとかオタクというのは直接的な人間関係
よりも対象を通した関係が強いような気がして、三項関係の究極なの
かなあ〜と、授業中にいろいろ考えを巡らしてしまいました。
posted by student at 21:15| 日記

2006年07月05日

「理解する」とは?

 加東市の田んぼ、田植えから半月ほど経って、だいぶ育ってきました。

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 梅雨空が続いていますが、雲の切れ間から差し込む日差しは、強烈な
光を地上に降り注いでくれます。共通講義棟の西側の、自然豊かな場所
では、真夏の杜を思わせる光景を見せてくれます。キャンパス内の
私の好きな場所です。

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《一昨日の授業より》

 「理解する」ということについて…、授業では「成り込み」という
言葉をもとに、いろいろ考えさせる授業が展開されました。
「成り込み」とは、相手の立場に立ってモノを見て、成り代わって
言葉に表現したりすることだそうです。

 ”対話”や”相手の動作や表情”を通して、向かい合う他者(相手)
からの情報を得て、相手の気持ち・心を推し量ることが出来る状況に
おいて、自分の気持ち・心が相手の気持ち・心に重なって同調反応を
示して、相手に成り込んでしまい、相手の側に立って感情表現したり
すること。小さい子供と向かい合う母親に顕著に見られる状態だそう
です。

 教師というのは、ある意味で、生徒に成り込むことが求められる
ようにも感じました。授業内容を理解しているか?意欲を持って授業に
臨んでいるか?授業内容に興味・関心があるか?等々、生徒からの
いろいろな情報(言語的情報、非言語的情報)を基にして,推し量って
成り込む事が出来れば、生徒の理解に合わせた、より良い教育方法を
模索する大きな手掛かりになるわけですから…。

 

 
posted by student at 20:49| 日記

2006年07月03日

陶冶

我が家の近くに、前方後円墳があります。

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 あまり観光地化されておらず、周りは住宅地。南端が山陽電車の
線路と接しており、その南はJR神戸線、国道2号線を挟んで
ポルトバザールがあります。関西と西日本を結ぶ交通の動脈ともいえる
場所ですが、この古墳が出来た時代は、陸路よりも海路の要所だった
ようです。明石海峡を挟んで淡路を一望できる高台。都のあった
五畿内へ向かう西日本や九州、遠く大陸の船が行き交う明石海峡は
都への船の出入りのチェックしやすい軍事的な要所でもあったことと
思います。今は明石海峡大橋をゆったり眺めることが出来る観光地。
朝夕に散歩しながら、平和のありがたさを感じます。

《今日の授業より》

 陶冶という言葉は知っていましたが、恥ずかしながら「形式陶冶」と
「実質陶冶」という言葉は今日始めて聞いたように思います。

 形式陶冶: 知識の実質的内容の獲得よりも、その獲得過程で
      形成される心的能力という形式的側面の育成を重んじる。
 実質陶冶: 心的能力の育成よりも、知識や実質的内容の習得を
      目指す教育。

 学びにおける基礎・基本の重要性が云々されることが多いですが、
工業高校においては、資格取得、具体的な就職先とそれに応じた
進路指導等々、実質陶冶が重んじられることが多いです。基礎基本に
時間を多く掛けると、具体的な資格取得に繋がらなかったり、応用的な
実習と乖離したり…。でも、基礎基本が理解できないままに、資格取得に
挑戦したり、ものづくりに打ち込んでいると、応用が利かなかったりして、
即興的なことが出来ない傾向にあります。
 面白いアルゴリズムのプログラム、奇想天外の設計は、そしてちょっと
した一工夫のアイデアは、形式陶冶によって育まれることが多いように
思います。
 自然の風景や花を愛でること。音楽や文学、絵画や演劇を通して
悲しみや喜びを感じるこころ。そういうモノが豊かな心や奥深い思考の
原動力になる場合も多いと思います。


posted by student at 21:55| 日記

2006年07月02日

dialogue

 社会・言語棟の6階の窓から北を望んだ風景です。加古川沿いに
広がる播磨平野の北辺を東西に中国自動車道が走り、その北側は
三草山の向こうに山々が連なっています。デカンショ街道(国道372号線)
は三草山の北側を篠山に向けて京都に向かっています。

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《先週の授業より》

 隣接対:問いに対しての答え、依頼に対しての可否等々、互いに相手が
理解しているか否かが、隣接対によって了解できる。ざわざわして多くの
言葉が飛び交う場で、隣接対が成立していれば、そこには対話があり、
コミュニケーションが成立しているわけであり、それ以外の言葉は雑音と
捉えることが出来る。
 ネット上の掲示板やブログやチャット、メーリングリストの「場」に
おいても、複数の言葉が交わされているが、隣接対が成立している言葉の
グループのみが、特定のコミュニケーションを共有し、そういう隣接対が
同時に多数存在する場合もある。そして、複数の隣接対に関わるケースも
見受けられる。

posted by student at 15:01| 日記