
グレン・グールドというピアニストがいました。独特の演奏
スタイルで、当時、朝日ジャーナルを賑わせていた浅田彰は
「もぐら」と評していました。グールドのCDには、ピアノの音に
混じって鼻歌も録音されています。

手元にグールドが演奏するバッハのゴルトベルク変奏曲のCDが
2枚あります。同じ音源で、何故2枚あるのか、私自身も忘れて
しまいました。良く聴いていた頃があったので予備(?)に
買ったのかもしれません。
この変奏曲にまつわる逸話、この曲は2段鍵盤付きクラヴィ
チェンバロのためのアリアと種々の変奏というのが正式な名前
ですが、バッハが音楽を手ほどきしたゴルトベルクが、不眠症に
悩むカイザーリンク伯爵のためにこの曲を演奏したという逸話
ゆえにゴルトベルク変奏曲と呼ばれています。
年末の12月30日、大掃除も一段落して、ホッとして冬の
陽の光を浴びながらグールドの演奏を聴いています。セリー(線)の
演奏とも評されて、確かにBGMで聴いていても、いつしか惹き
込まれてしまうことが多いです。

ゴルトベルク変奏曲は、ランドフスカのチェンバロによる
演奏の評価が高く、私にも耳に馴染んだ演奏なんですが、
グールドの演奏が脚光を浴びてゴルトベルク変奏曲といえば
グールドピアノが定盤になってしまい、私もいつしか耳に
馴染んでしまいました。
変奏曲 variations
〜確かに… と、妙に納得しながら聴いています。